いにしえから今、そして未来に文化を繋いでゆくために
徳島で脈々と受け継がれる本藍染め文化と阿波人形芝居が千年の都京都で生まれた源氏物語と融合、
傾城阿波の鳴門の名場面に重なる「明石姫別れの段」を古風な京ことばでお聞き戴き、その名場面のいくつかを源氏、明石君、明石姫、三体の人形が演じます。平安装束の襟や袖を彩るかさねの色目を、未来を担う若者が藍染で表現します。
京ことば源氏物語とは
至宝の古典源氏物語を、京の国文学者 故中井和子女史により、物語の舞台京都の気配そのままに、百年ほど前の京ことばに訳された現代語訳。
もともと源氏物語は語り女房(女官)が語って聞かせたもので、黙読にはない臨場感が味わえます。
あらすじ
源氏の君は、明石の地に生まれ三歳になっている姫を、正妻格の紫上の養女として引き取り、ゆくゆくは 入内させようと考えます。
母明石の御方は、それが姫の幸せ とは思うものの、引き離されて過ごすことを思うと胸が張り裂ける思い。京の源氏邸に一緒に出向くのも わが身分を思うとはばかられ、父入道を残し、母の尼君と姫、乳母とともにまずは京都の 西、嵐山あたりの家に移ります。 三年ぶりの源氏との再会、そして姫を預ける決心をする明石・・・。
寒い日 別れの時がやって来ます。何も知らない姫が「御母様もはやく」と御車に乗り込むのを見送る母の心、 酷なことと思いつつ姫の未来を信じる源氏。都では、紫上が可愛い姫を得て夢中になります。
日時 令和4年10月15日(土),16日(日)
4時30分開演(終演6時)
於 阿波十郎兵衛屋敷
出演 阿波人形芝居/寄井座 源氏京ことば語り/山下智子
藍染め/城西高校植物活用科 阿波藍専攻班
藍染め解説/岡本佳晃
音楽 雅楽集団 天地空
人形頭結髪/甘利洋一郎(人形洋)
衣装製作/きもののたかはし
製作 杉本 哲男 永戸直子
宣伝美術 鈴木衛 東京図鑑
後援 徳島県 徳島県文化振興財団 神山町教育委員会
主催 阿波文化・芸術傅育の会
共催 阿波十郎兵衛屋敷